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顧客視点を強化するためには

営業にとって最も大切な顧客視点は環境によって作られる

2017年1月1日

今回は、営業において最も大切な「顧客視点」についてお話ししましょう。


多くの会社で顧客志向、顧客視点、顧客重視を謳い、ほとんどの会社で顧客のニーズや顧客の立場で考えることを促進しています。

しかし、顧客志向、顧客視点で仕事をしている人は少ない・・・営業の教育や指導で最も苦労することが顧客の立場で考えさせることです。


実は、この顧客の立場で考えられない原因は個人の問題ではなく、仕事の環境や日々の指導に起因していることが多いのです。



営業現場でこのような指導をしているシーンが多く見受けられます。


顧客訪問の前や提案書を作成するとき、顧客との交渉前・・・

「顧客の立場で考えろ」

「顧客だったらどう思う?」

「視点を変えろ」


営業において「顧客の立場で考えろ」「顧客だったらどう思う?」「視点を変えろ」は大切です。しかし、なかなか顧客の立場で考えられない、視点を変えられない・・・



「視点」とは、物事を見たり考えたりする立場(大辞泉)。

顧客視点とは、顧客の立場で見たり考えたりすること。


ここで少し考えてみてください。

「顧客の立場で見たり考えたりするためには何が必要でしょうか?」


「顧客の立場」という言葉で考えると、提案や受注獲得など日々の仕事を想像し先入観や余計な思考が入ってしまうのでプライベートでの「相手の立場」について考えてみてください。



友人や親兄弟の立場で考えるためには何が必要でしょうか?



友人が「彼女にフラれて悩んでいる」


「彼女にフラれて悩んでいる」という友人の立場で考えるためには、「彼女にフラれて悩んでいる」という情報だけでは友人の立場で考えることはできません。


ケンカした理由や、すれ違いなど「フラれた原因」

彼女の気持ちや考え、友人と彼女の環境など「フラれた事実を解決できない理由」

そして、いつも頭から離れない、仕事が手につかないなど「友人がどのように悩むか?」

ということを知る必要があります。


そして、「フラれた原因」「フラれた事実を解決できない理由」を知るためには、彼女との付き合い方や彼女の性格、友人と彼女の環境などを知らなければなりません。

また、「友人がどのように悩むか?」を知るためには、友人の状況や性格を知る必要があり、そのためには友人の置かれている環境や育った環境などが必要です。


つまり、「相手の立場で考える」ためには、当然のことではありますが、相手のことを知っている必要があります。

しかも、「悩んでいること、考えていること」を知っているだけではなく、その原因や背景を知っていなければならないのです。