top of page

顧客を知るには「聞く・調べる・考える」

課題解決型営業・戦略営業は顧客の情報がなければ成り立たない

2018年5月15日

商品案内営業は、商品の情報から方法を考える営業ですが、課題解決型営業や戦略営業は顧客の情報から方法を考える営業です。


顧客の課題や提案を考えることも・・・

予算や決裁者対策を考えることも・・・

受注を獲得するための計画やアカウントプランを考えることも・・・


すべて商品からではなく顧客の情報から考える仕事です。


最近、課題解決型営業や戦略営業を強化しようとしている会社が多いのですが、あまりうまくいっていない・・・

その最大の原因が、顧客を知らない、顧客の情報が少ないことです。



スマートフォンの営業担当者Aさんが、顧客○○社に新規訪問する前に上司に聞かれました。


上司Bさん

「○○社はスマートフォンのニーズがありそう?」


営業Aさん

「はじめての訪問なので行ってみないとわからないです」


上司Bさん

「受注の可能性があるかぐらいは考えていかないと」


営業Aさん

「でも、まだ会ってないから・・・はじめての訪問なのでとりあえず行って状況を聞いてみます」



また、別の営業担当者Cさんが、顧客△△社の総務担当者との商談後、会社に戻って上司に報告していました。


上司Dさん

「△△社との商談どうだった?」


営業Cさん

「課題がないみたいで、検討してもらえませんでした」


上司Dさん

「なんで?」


営業Cさん

「スマートフォンは配布してないけど、営業にはすでにノートPCを配布しているので問題ないって言ってました」


上司Dさん

「ノートPCを配布していても移動中の連絡とか困っていることはあるんじゃないの?聞いた?」


営業Cさん

「聞きました。でも、問題ないって言っていたので・・・」



AさんもCさんも顧客のことは顧客に聞くしかない、顧客から聞いたことが正しいと思っています。

つまり、「顧客の情報を収集する」=「顧客に聞く」。


しかし、面談相手の顧客△△社の担当者は、

営業部のことをすべて知っているのでしょうか?営業部長が悩んでいることを知っているのでしょうか?

また、総務部という立場、担当者という立場から見た偏見や先入観はないのでしょうか?



顧客を知るためには、3つの方法があります。


・聞く

・調べる

・考える(想定する)


「考える」は、なんらかの情報に対し行うことであり「聞く」「調べる」という方法で収集した情報が必要です。

つまり、顧客を知るということは「聞く」「調べる」という方法で情報を収集し、収集した情報に対して「考える」ということで成り立ちます。


では、どうしたら「聞く」「調べる」という方法で顧客の情報を収集することができるのでしょうか?



「聞く」ということは、顧客の情報、または顧客の業界など参考になる情報を持っている人に聞くということです。


すると一般的に考えられる手段は、

・顧客に聞く

・同僚や先輩など顧客や顧客の業界に関わったことのある人に聞く

・顧客の業界にいる人、知っている人に聞く


顧客に直接聞くという手段以外にも・・・

社内で同業他社に訪問したことのある人、類似案件に関わったことのある人はいませんか?

また、学生時代の友人や親兄弟など顧客の業界にいたり、関わったことがある人はいませんか?



また、「調べる」という方法も、インターネットが普及し様々なメディアがある今日、様々な手段があります。


・顧客のホームページ

・インターネットのキーワード検索

・セミナーや展示会などのイベント

・新聞や業界紙


顧客のホームページには、会社概要や事業内容だけでなく、IR情報、採用情報などにも有益な情報がたくさん掲載されています。

ただ、多くの情報が掲載されているため、日々営業活動で仕事に追われている中で調査するためには、どのページのどこに、どのような情報が掲載されているかを知り、調べる場所を絞り込んでおく必要があるでしょう。


顧客のホームページ以外にも・・・


インターネットでキーワード検索すると、業界のトレンド、業務プロセスや仕事内容など様々な情報を収集することができます。


無料で参加できるセミナーや展示会も数多く開催されています。業界固有の情報や課題、事例などインターネットでの調査より具体的な情報を収集することができるでしょう。


新聞や業界紙などを継続的に読んでいると、業界の背景やトレンドなどが知識として蓄えられます。業界の背景やトレンドの知識は戦略や顧客の課題、提案を考えるために必要なものです。



つまり、顧客を知るための手段には・・・


「聞く」という方法に対し

・顧客に聞く

・顧客や顧客の業界に関わったことのある同僚や先輩に聞く

・顧客の業界にいる人、知っている人に聞く


「調べる」という方法に対し

・顧客のホームページ

・インターネットのキーワード検索

・セミナーや展示会などのイベント

・新聞や業界紙


があります。


みなさんは、営業活動の中でいくつの手段を使っていますか?



営業活動では必要な情報、正しい情報を入手するということが大切です。

そのためには、様々な手段でより多くの情報を収集し、顧客から聞いた情報と比較し、聞けなかった情報を想定する、聞けた情報が正しいか否かを考えることが必要です。


顧客を知れば、提案や戦略を考えられる

知らなければ商品紹介か御用聞きしかできない

それが営業です。


課題解決型営業、戦略営業とは顧客を知ることから始まる営業です。



多くの営業担当者が商談や提案、資料作成や社内調整などに追われ、「顧客を知る」ということをないがしろにしてしまっています。

また、会社や営業部でも、営業進捗や商談情報、営業方法や商品知識・・・顧客の情報を共有することはないがしろにし、自分の会社のことばかり共有しようとしています。


しかし、顧客の情報があれば適切な営業を行うことができ、より効率的に営業活動を行うことができるのです。


ぜひ、顧客を知るための方法と手段を増やしてみてください。

有料会員限定コンテンツです。
会員の方はログインしてください。

​関連するアドバイス

顧客を知るには「聞く・調べる・考える」

課題解決型営業・戦略営業は顧客の情報がなければ成り立たない

顧客の情報は雑談で聞き出す

質問では収集できる情報が限られる

予算を聞き出す

聞き出しにくい情報は仮説をぶつけて収集する

課題・ニーズ発掘のヒアリング

受注を獲得するための課題を聞き出すためには「顧客課題の背景から聞き出す」

bottom of page