提案を促進するためのパンフレット
販売代理店や営業部に提案してもらうためにはパンフレットを改善
2017年1月1日
今回は、第三者に提案してもらうためのパンフレットについてお話ししましょう。
営業が販売代理店に提案してもらう、商品企画部が新商品を営業部に提案してもらうといった第三者に提案してもらうためのパンフレットのお話です。
代理店営業の指導をしているときにある営業社員がこのようなことを言っていました。
「新商品を立ち上げたので商品紹介資料を作成して販売代理店へ促進しているんだけど、販売代理店が顧客に提案してくれないんです。」
その営業社員に代理店に説明した商品紹介資料を見せてもらうと・・・
全15ページで、商品紹介資料の構成は、
・商品の概要(機能、特徴)
・商品の構成、仕様
・技術的なバックグラウンド(商品の信用性)
・一般的な用途
・市場規 模、需要の想定
・導入事例、実績
・競合商品との比較(機能、価格の比較)
他に販売代理店に配布している資料はあるの?
「商品のパンフレットを渡しています」
その商品パンフレットを見せてもらうと・・・
見開き4ページのパンフレットで構成は、
・商品の概要・・・機能、特徴
・商品の構成、仕様
・競合商品との比較表(機能、価格)
ここで、少し考えてみてください。
みなさんが販売代理店に売ってもらいたい場合、販売代理店にどのような営業をしてもらいたいでしょうか?
大きく分けると次の4つのパターンが考えられるでしょう。
➀.顧客から探している、検討していると言われたときに紹介してもらう
➁.「こんな商品ありますけどいかがですか?」と簡単に商品を紹介して必要か否か聞いてもらう
➂.機能や構成以外にも技術的バックグランド、実績、競合商品との比較を説明し顧客に理解させてもらう
➃.「こんな悩みないですか?この商品で解決できますよ」と顧客の悩み(課題)を聞いて提案してもらう
先ほどの商品紹介資料で商品説明を聞き、パンフレットを渡された販売代理店の場合、➀~➃のどのパターンの営業をできるでしょうか?
➀と➁は、可能でしょう。
➂は、販売代理店がその商品の営業に慣れている場合は別ですが、これから売ってもらうという場合は知識や意欲、顧客との商談時間・機会、顧客の状況やニーズを考えると難しいでしょう。
➃は、販売代理店が顧客の課題やニーズを理解していて提案を考え実行できる力があれば可能でしょう。
しかし、これから売ってもらいたいという商品に対しそのノウハウや力を持っているでしょうか?
経験で仕事をすることに慣れてしまっている営業にとって、経験のない新商品や新 たに取り組む商品に対し顧客の課題やニーズを考え、提案するということは容易なことではありません。
また、日々仕事に追われている状況では容易でないことに時間を割き積極的に取り組みません。
➀➁の営業をしてもらいたいのであれば、先ほどの商品紹介資料と商品パンフレットでよいでしょう。
しかし、➃の「こんな悩みないですか?この商品で解決できますよ」と提案してもらいたいのであれば、提案してもらうためのツールが必要になります。
「こんな悩みないですか?この商品で解決できますよ」と容易に提案してもらえるツール・・・
容易に提案してもらえるツールとは、提案してもらいたい内容を1枚の紙に書いたツールです。
そして提案を実践してもらうためには、そのツールの提案・説明方法を教えるのです。
つまり、「こんな悩みないですか?この商品で解決できますよ」と提案してもらいたいのであれば、
提案してもらいたい「こんな悩みないですか(顧客の課題)」と「この商品で解決(商品による解決策とメリット)」を1枚の紙にまとめた提案型パンフレットが必要です。
そして、その提案型パンフレットを販売代理店に渡すと同時に提案・説明方法を教える必要があるのです。
この提案型パンフレットは、商品の機能や強み、構成、実績を細かくまとめたものでなく、「ターゲットの課題」→「商品による解決策」→「ターゲットのメリット」を簡単に説明できるように1枚でまとめたパンフレットです。
この提案型パンフレットの「ターゲットの課題」は業界や規模により異なるため、業界や規模ごとに作成しなくてはなりません。
つまり、販売代理店や営業部がどのような顧客に提案できるのかを把握し、業界や規模などターゲット属性ごとに作成する必要があります。
この「ターゲットの課題」→「商品による解決策」→「ターゲットのメリット」を1枚にまとめたターゲット属性ごとの提案型パンフレットが、販売代理店や営業部の「こんな悩みないですか?この商品で解決できますよ」という提案を促進するのです。
一度、みなさんが配布している資料やパンフレットの場合、販売代理店や営業部が「どのような営業をできるか」考えてみてください。
たいていのパンフレットが、商品内容やアピールしたいこと中心で「どのような営業をできるか」といった販売代理店や営業部の視点、顧客がどのように理解するのか?といった顧客の視点が欠けてしまっています。
パンフレットによって営業方法も成果も変わるものです。
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