アプローチの切り口
新規顧客へのアプローチは商品紹介でなく顧客の課題を伝える
2017年1月1日
新規開拓営業における顧客へのアプローチについて、このように思うことが多い・・・
「1日、1件アポイントをとって、1年間で100件以上の顧客と面談・・・しかし、1年経ってもリレーションが取れている顧客は10件ない。売上が上がっていない。」
そして、新規開拓に関してこのような企業が多い・・・
TELアポやDM、メールで新規アプローチを行ってもなかなかアポイントがとれない、アポイントがとれても受注につながらない。その結果、会社としては必要だけど積極的にやらない、やめてしまう。
これは、新規開拓営業のアプローチの方法に問題がある、間違えているからです。
会社で仕事をしていると毎日TELアポがかかってくるし、DMやメールも何通も届いています。
TELアポは、いつも同じようにハキハキした声で「御社の〇〇を拝見して、△△をご紹介したいのですが」
DMでは、宛名がラベル印刷で、ワードで作成した一遍通りの送付状とパンフレット
TELアポが受けた瞬間から「また営業電話だ・・・」と思ってしまう。
その結果、話を聞いていても初めから断ろうというネガティブなモードで聞いている。
その結果、断る・・・
DMは、ラベル印刷を見た瞬間、また売込みDMだと思いながらとりあえず封を開けてみる。
中を見てもごく普通の一般的な送付状でほとんど読まず、パンフレットも流し読みして破棄。封を開けないで破棄することも多い。
営業メールも私の個人名では届きますが、みんなに送っているような一般的な内容。
結局、件名と1~2行読んで削除。件名だけでほとんど削除。
ほとんどの人が同じように 対応しているのではないでしょうか?
よく、「今後のために情報交換でも・・・」と電話をかけてくる営業が多いのですが、メリットを感じなければ会わないでしょう。
これで、どれだけ受注が獲得できるのでしょうか?
もっと効果的な方法はないのでしょうか?
たしかに、TELアポもDMも会える確率が低いので量をかけないといけないし、送らないといけない・・・
その結果、量ばかり考えて、一番大切な「どうしたら会えるだろう」がおざなりになってしまっている・・・
実は、この一遍通りの大量アプローチはの大量の顧客に案内できると効率的に思うかもしれませんが、なかなか会えないし売上に結びつかないと非効率なのです。
・相手に対する接触率が低い(TELアポで担当につながる率、DMやメールを読んでもらう率)
・接触してからアポイント、読んでもらってから問合せにつながる率が低い(アポイント率、問合せの率)
・効果的な相手にコンタクトできる率が低い(検討できる人にコンタクトできない)
・会ってから案件が進む確率が低い(面談できても、次につながらない)
では、どのようなアプローチが効果的なのか?
新規アプローチの成否は相手をいかに想像してアプローチの切り口を考えるかにかかっています。
つまり、
➀.会いたい相手(検討できる人は誰か
➁.その会いたい人が何を考え、何を悩んでいるか
➂.どういう内容であれば会いたいと思ってくれるのか
これを想像して、相手に伝えるということです。
これをTELアポでは電話で伝え、DMや営業メールでは文章で伝えることにかかっています。
たとえば「商談情報管理システム」のアプローチの場合
会いたい相手(検討できる人)は誰か?
→商談情報の共有に関する課題を理解し検討できる人である営業部長
営業部長が何を考え、何を悩んでいるか?
→新商品の拡販が経営課題であるため提案力の強化に悩んでいる
営業部長がどういう内容であれば会いたいと思ってくれるのか?
→商談で収集した顧客の課題や成功した提案の情報を共有し新商品の提案を促進
会いたい相手である営業部長あてに「御社は新商品の拡販が経営課題であるため提案力の強化に悩んでいると思うのですが、当社の商品では商談で収集した顧客の課題や成功した提案の情報を共有し新商品の提案を促進できると思うので・・・」
ということを伝えるのです。
新規開拓営業でアプローチするときのポイントは、
「商品に興味を持たせてアポイント獲得」=☓
「相手の課題を伝えて興味を持たせアポイント獲得」=〇
つまり「いい商品なので紹介したい」ではなく「御社は〇〇に課題があると思う」と伝え「たしかにうちには〇〇の課題がある、何だろう」と興味を持たせてアポイントを獲得するのです。
自分が悩んでいること(課題)をいきなり伝えられると「聞くモード」になるものです。
「相手の課題を伝えて興味を持たせる」DMの送り状サンプル(新規アプローチDM_送り状サンプル)を下の資料ダウンロードに添付します。
ここからは「新規アプローチDM_送り状サンプル」と一緒にお読みください。
構成は「ターゲット顧客の課題」→「商品の機能・用途から提供できるメリット( 効果)」。
これを端的に伝えてから、再度「顧客の背景から課題」→「提供できる効果」を説明するという流れで構成されています。
作成方法は、赤丸の部分を( )内を参考に業界や顧客ごとに考え挿入。
また、この赤丸の部分はアプローチしたい相手の部門や役職に合わせて作成するとよりコンタクトしたい相手に会える確率が上がります。
<その他のポイント>
・宛名は手書きが必須
・送付状も手書きがBetter(ただし、時間が相当かかるためワードで作成しても良い)
・宛名はなるべく個人名(会社概要やIR資料、ニュースリリースの人事情報等で調べて記載されていることが多い)
・アプローチしたい人の1つ上の役職の人に送付
(役員へ送付した場合、役員の指示で1つ下の本部長や部長から問い合わせがあるケースが多い)
サンプルはDM用ですがTELアポも営業メールも構成は同じです。
ぜひ、試してみてください。

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